リスク管理とは、一応リスクマネジメントの意味であるが、当会ではあえて「マネジメント」の言語を使用せずに「管理」を使用した。リスク管理は、現場の集積があって初めて経営戦略にまで及ぶのであり、現場管理を最重要と考えリスク管理をメインテーマとした。リスク管理とは、現場を再重要と考えるリスクマネジメントであるといえる。

リスクの意味は、日本語では「危険」の意味である。従ってリスク管理とは「危険管理」である。リスクマネジメントを危機管理と訳す場合があるが当会では危機管理はクライシスマネジメントであり、危機管理とは異なると考えている。危険と危機の相違は、危険の方が概念が広く、危機はリスクが目前に迫っている意味である。

リスクの回避とは、リスクを伴う行為そのものを行わない意味である。例えば自動車運転はリスクを伴うがリスクの回避とは運転を止める事である。従って、リスク回避は正確にはリスク管理の範疇には入っていない。リスクをなくすことをリスクの除去と言い、リスクを少なくすることをリスクの低減と言う。リスクの除去は全部除去は通常はありえないので一部除去の場合が多いであろう。学者によってはリスク回避を除去と同じ意味で使用してよいとの解説があるが間違いであろう。

リスク管理は、リスクの抽出、リスク評価、リスク対策(計画と実施)、リスク監視のマネジメントサイクルでで行われる。